「今、わたしたちに出来ること」を探している学生さんへ

東北地方太平洋沖地震で被災した皆様、心よりお見舞い申し上げます。

何か出来ることは無いか?と悩んでいる学生さんたちへ。
(主に高校生からその下あたりの世代の方を想定して書いています。)

これだけ大きい震災ですから、何かしないといけないと感じているのだと思います。まず、そのように感じることが出来る人に育ててくれた親御さんに感謝してください。

そして、学生の身では出来ることは本当に限られていることを理解してください。残念ながら、親御さん扶養の身である学生さんはこういったとき無力です。今の自分の無力さを噛み締めて、将来、立派な大人になるためのバネとしてください。

今、学生の皆さんが出来ることは限られています。学生の皆さんの本来するべきことは、しっかり勉強して、将来、社会で活躍できる人になり、日本経済を支える人になることです。あまりにも遠い目標に思えるかもしれませんが、それがいちばんです。被災地の皆さんの役に立ちたい。その気持ちは大事です。でも、その気持を空回りさせないでください。

今現在、被災地の皆さんに一番役に立つのは、お金です。しかし、残念ながら、気持ちだけがどんなに強くても、お金に換金することは出来ません。だからといって、安易に募金活動(街頭に立って道行く人にお願いする側)に参加したりするのは止めて下さい。募金活動などの運動は、とりあえずあなたの「役に立ちたい!」という気持ちは満たしてくれるかもしれません。しかし、そのお金はあなたが稼いだお金ではなくて、募金して下さった誰かが稼いだお金を善意で分けてもらっただけです。あなたの貴重な時間が対価を得た訳ではありません。街頭募金に立つ時間があったら、その時間アルバイトして、そのバイト代を募金に当てた方が効率的です。冷たい言い方かもしれませんが、それが現実です。

自分で働くことが出来ない年齢であるにもかかわらず、出来ることを精一杯しようと思っているのはわかります。しかし、日本赤十字社などの大きな組織とは違い、きちんとした後ろ楯の無い学生さんの募金箱にはあまりお金は入りません。

また、こういったいわゆる社会運動を学生のうちに始めると、気づかぬうちに何らかの運動組織に組み込まれてしまう危険性があることも、心の片隅に留めておいてください。

汚い大人の言い草に聞こえるかもしれませんが、こういった考え方もあります。

読んでくださってありがとうございました。